フェニーチェ歌劇場友の会
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■フェニーチェ劇場2012/2013年オペラ公演スケジュール

去る10月4日に、フェニーチェ劇場の2012年および2012/2013年シーズンのラインナップが発表されました。いつもより、かなり遅れての発表です。しかも、この2、3年、フェニーチェ劇場のシーズンは、その年の1月から12月までというヨーロッパの歌劇場としては変形の暦年シーズン構成でしたが、今回から、2012年シーズンは9月までとし、2012/2013シーズンを11月から翌年9月までの公演とした、いわば元に戻したシーズン設定となりました。

まず2012年シーズンの開幕は、かなり凝った好事家向きのプログラム。ヴェネツィア出身の指揮者であり現代作曲家でもあったジュゼッペ・シノーポリ作曲のオペラ『ルー・ザロメ』の上演。ルー・ザロメは、哲学者ニーチェや詩人リルケなどと愛人関係にあった女性哲学者です。彼女を表題にしたオペラをシノーポリはバイエイルン国立歌劇場で1988年に初演しています。時節的にもヴェネツィア在住のオペラファンを見込んでの公演と思われます。
指揮:Lothar Zagrosek 演出:Luca Ronconi
出演:Angeles Blancas Gulin (タイトルロール)他
公演=2012年1月21,24,26,28日

続いて2月からは、2011年秋に連続公演した『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』に続く『コジ・ファン・トゥッテ』の登場です。このダ・ポンテ三部作はすべてダミアーノ・ミケレットの演出。彼の『コジ』演出といえば、今年の5月に新国立劇場で上演されたばかり。2011年秋のフェニーチェでの2作品も好評だっただけに、この作品での仕上がりも楽しみです。公演日前半は、ちょうどカルナヴァーレのシーズン(2012年は2月10日から21日まで)でもあります。
指揮: Antonello Manacorda(最後の3日はStefano Montanari)
演出:Damiano Michieletto,
出演:Maria Bengtsson(フォオルディリージ)、Markus Werba と Alessio Arduini(グリエルモ)、Marlin Miller と Leonardo Cortellazzi(フェランド)、Andrea ConcettiとLuca Tittoto(ドン・アルフォンソ)など
公演=2月16,19,21,24,26,28日、3月1,3日

3月は、楽しい舞台が期待できそうなブレヒト=ワイルによる『三文オペラ』。ナポリのサンカルロ歌劇場との共同制作となります。
指揮: Francesco Lanzillotta  演出: Luca De Fusco
出演: Massimo Ranieri(マッキーメッサー)、Lina Sastri(ジェニー)、Gaia Aprea(ポリー)
公演=3月7,8,9,10,11日

4月から5月にかけては、ベッリーニの名作『夢遊病の女』です。
指揮: Gabriele Ferro 演出:Bepi Morassi
出演:Giovanni Battista Parodi(ロドルフォ)、 Jessica Pratt(アミーナ) 、 Shalva Mukeria(エルヴィーノ).
公演=4月21,24,28日、5月17,20,22,25日

上記とほぼ同時期にマリブラン劇場では、Thomas Ades(トーマス・アディス)作曲『Powder Her Face』が上演されますが、詳細はよくわかりません。
指揮:Philip Walsh 演出:Pier Luigi Pizzi
出演者:Olga Zhuravel(公爵夫人)、Nicholas Isherwood(ホテル支配人)、Zuzana Markova(女子従業員)
公演=4月27,29日、5月4,8,10日

5月は、プッチーニの『ラ・ボエーム』
指揮:Daniele Callegari 演出:Francesco Micheli,
出演:Gianluca Terranova とKhachatur Badalian(ロドルフォ)、Seung-Gi Jung(マルチェッロ)、Kristin Lewis(ミミ)、Francesca Sassu(ムゼッタ)
公演=5月11,12,13,16,18,19,23,24,26,27,29日

6月から7月にかけての公演はビゼーの『カルメン』と、4月から名作定番オペラが続々登場します。バルセロナのリセウ歌劇場、パレルモ・マッシモ歌劇場、トリノのレッジョ劇場との共同制作。
指揮: Omer Meir Wellber 演出:Calixto Bieito
出演: Beatrice Uria Monzon とKatarina Giotas(カルメン)、Stefano Secco と Luca Lombardo(ドンホセ)、Alexia VoulgaridouとVirginia Wagner(ミカエラ)
公演=6月21,22,23,24,26,27,28,29,30日、7月1,7,10,12日

さらに7月は、これまたおなじみのドニゼッティ『愛の妙薬』
指揮: Omer Meir Wellber 演出:Bepi Morassi
主な出演者:Desiree Rancatore(アディーナ)、Celso Albelo(ネモリーノ)
公演=7月6,8,11,13,15日

8月は夏休みで、9月からフェニーチェ劇場初演作品ヴェルディの『椿姫』と『リゴレット』を、ほぼ同時期に上演します。公演スケジュールを見ると9月15日から30日まで(17日を除く)は、連日『椿姫』か『リゴレット』を見ることができるというわけです。昨今、イタリアの各劇場とも集客には苦心をしていますが、こうした名作オペラを並べて公演するというのも観光客の多いヴェネツィアならではの集客動員策かもしれません。とはいえ、内容は決して観光客目当ての安直なものではなく、チョーフイなど人気歌手をそろえての公演は、ヴェネツィアを訪れオペラも観たいという人たちにとってはうれしいこと。かつては「空かずの劇場」と揶揄されたほどに公演回数の少なかったフェニーチェからすると、ずっと親しみやすくなったともいえましょう。
『椿姫』 
演出:Robert Carsen 指揮:Diego Matheuz
Patrizia Ciofi(ヴィオレッタ)、 Antonio Poli(アルフレード)、Giovanni Meoni (ジェルモン)
『椿姫』公演=9月1,2,4,5,9,13,15,19,20,22,26,28,30日
『リゴレット』
指揮:Diego Matheuz 演出 :Daniele Abbado,
出演: Celso Albelo(マントヴァ公)、Dimitri Platanias(リゴレット)、Desiree Rancatore(ジルダ)
『リゴレット』公演=9月14,16,18,21,23,25,27,29日

またマリブラン劇場では、初演から数えて200年を迎えるロッシーニの2つのファルサを、3月と10月に上演します。3月公演が『幸福な錯覚』、10月公演は『盗みのチャンス』です。これも貴重な上演といえましょう。
『幸福な錯覚』公演=2月10,12,15,17,21,25,29日、3月2,4日
『盗みのチャンス』公演=10月12,14,16,18,20日

そして、2012/2013年シーズンの幕開けは、ヴェルディの『オテロ』です。2013年は、ヴェルディ生誕200年祭という記念すべき年。この記念年に先駆けて、満を持しての『オテロ』公演。指揮にチョン・ミュン=フンを迎え、演出はフランチェスコ・ミケッリ。
公演=11月16,20,22,24,27,29,30日

チョン・ミュン=フンの指揮で、ほぼ同時期にヴェルディと同じく生誕200年祭を迎えるワーグナーの名作『トリスタンとイゾルデ』の上演もまた見逃せません。ご存知のようにワーグナーの終焉の地はヴェネツィア、生前に最後の指揮を執ったのもフェニーチェ劇場のオーケストラ、そして『トリスタン』の第2幕を完成させたのもヴェネツィアというように、ワーグナーとヴェネツィア、フェニーチェには深い縁でつながっているのです。演出は、新国立『ルサルカ』も担当したポール・カランが担当します。
公演=11月18,23,25,28日、12月1日

この記念すべき二人の巨人の生誕200年前年の11月16日から12月1日までの約半月の間に、両者の代表作の『オテロ』『トリスタンとイゾルデ』が、ほとんど連日(4休演日あり)フェニーチェ劇場で観劇できるというのも、なかなかのアイデアではないでしょうか。指揮のミュン=フンやオーケストラ、コーラスの方は大変ですが(笑)。

オペラではありませんが、年末にはバレエの定番チャイコフスキー『くるみ割り人形』が上演されます。
公演=12月18,19,20,21,22日
そしてフェニーチェ劇場でのヴェルデイ・イヤー開幕を飾るのが『群盗』です。
公演=1月20,22,24,26,29日
以下、演目と公演日だけを列挙します。
1/2月『セビリアの理髪師』
公演=1月25,27日2月1,3,8日
2月『ラ・ボエーム』
公演=2月7,1,12,13,14,15,16,17日
3月『マクロプロス家の秘伝』(ヤナーチェク)
公演日=3月15,17,19,21,23日
4/5月『ドン・ジョヴァンニ』
公演日=4月30日、5月4,10,14,17,21,24,28,31日
5/6月『フィガロの結婚』
公演日=5月5、11,18,22,25,29日、6月1日
5月『コジ・ファン・トゥッテ』
公演日=5月12,16,19,23,26,30日
6月『蝶々夫人』
公演日=6月18,22,23,25,26,27,28,29,30日
7月『オテロ』
公演日=7月10,13,16日
8/9月『椿姫』
公演日=8月30,31日、9月3,8,10,14,17,18,22,25日
9月『カルメン』
公演日=9月13,15,20,21,26,29日


スケジュールおよび出演者は変更になる場合がありますので、必ず事前にご確認ください。

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